2008年 12月 15日
プロジェクト3 「今日の住宅設計に共通する課題はあり得るか」 07 9月13日[土]13:00- 原邸見学 08 9月16日[火]19:00-21:00 鴨長明『方丈記』を皆で読んで:原広司[建築家]、植田実[編集者] 09 9月27日[土]14:00- 森山邸見学 10 9月30日[火]19:00-21:00 ボルヘス『エル・アレフ』を皆で読んで:原広司、西沢立衛[建築家] 今回はダイジェスト版。ふたつまとめてお送りします! 鴨長明「方丈記」とボルヘス「エル・アレフ」を読んで。 みんなで本を読んでくるって企画が面白かったです。 それにしても原先生、カッコイイっす! 最終回(9/30)には、原先生がみんなを代官山オフィスに招待くださいました。 そして原先生みずからお料理を振舞ってくださいました。 感想文ー方丈記を皆で読んで/ 石井大五 夢に酔ったような講義だった。 弁証法から非ず非ずにいたる哲学の流れの上に、方丈記が語られ、閉じて開き、縮小することで拡大する方丈の建築を通して、どうやって建築の現在を描くかが、原先生によって明かされて行く。 そうやって、原先生が、抽象的な概念を具体的な姿で示し、そして、再度、建築に即して、抽象に還元したのに対して、一日を掛けて、方丈記を現代語訳された植田さんは、現実的地平から方丈記に近づいて行く。 浮かび上がるのは、文章に書かれたことと、隠されたこと、そのずれを通した、鴨長明と方丈記の生々しい関係だった。縮小は、捨て去ることで実現した純粋行為というだけではなく、恣意的な振る舞いの上で成立した極限だったのだ。 現れたものには、つくるプロセスがある。植田さんは、縮小が生まれるプロセスを、解き明かした。 お二人の描いた軌跡から、何が見えたのだろうか。それは、極限的な寸法で建築をつくるということではなく、建築という行為を極限まで進めると、それまでとは違った相貌が立ち現れること、そして、そこには、思いがけない広がりがあるが、その広がりの抽象性は、一方では、具体的行為のとてつもない積み重ねと裏表である、ということであろうか。 感想文−エル・アレフを皆で読んで/ 下吹越武人 シリーズの最後は原さんと西沢立衛さんを交えて「エルアレフ」の読書会が行われました。植田実さんも飛び入り参加です。アレフの解説から始まり、世界像のモデルや数学の話まで次々と難解な概念が飛び交い、頭の中が機能不全に陥りそうでしたが、原さんが「森山邸」を「レトラクト」という数学の概念で説明下さった時に、抽象概念を用いて建築の現象について説明しようとする原さんの壮大な試みが少し実感できたような気がして、ますますその魅力に引き付けられてしまいました。 「抽象概念をモノで説明しなければならない」という原さんに、西沢さんが「具体的世界を操作して抽象を考えることの可能性」を問いかけた辺りは、両氏の建築的思考に対するスタンスの差異が見えて、とても興味深かったです。 レクチャー終了後は、原さんが受講生を自身の事務所にご招待下さり、お酒や手料理と共に夜更けまで話を伺うことができました。原さん、遅くまで本当にありがとうございました。 ナカサさん、いつもありがとうございます。UPが間に合ってなくて本当にごめんなさい。 By コードネーム「ふつかよい」より ★JIA建築セミナー2008/建築デザインに刺激を与える様々な人がやってくるセミナー。 開催日 :毎月3回程度開催(夏休み期間を除く) 開催場所:ヒミツ♪ コンセプト:’建築を「立体的」に考えよう「ヨコのトモダチ」をつくろう’ 委員長 :渡辺真理&木下庸子 実行委員(五十音順):石井大五/石川静/遠藤政樹/大成優子/下吹越武人/田口知子/田中俊行/中辻正明/保坂猛/丸目明寛 本ブログ内の 写真版権は 全て ナカサ アンド パートナーズに帰属します。
by jia_seminar_2008
| 2008-12-15 21:27
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